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DIYで電気をいじるってなると「一歩間違えれば火災になるかも」と思うと怖いですよね。しかし、車のDIYでサブバッテリーをつなげるというのは意外とみなさんが思うほど難しくないんです。
車に走行充電システム(サブバッテリーシステム)を取り付ければエンジンが止まっている時でも電気を使うことができるようになります。なので、キャンプや車中泊の場面での活躍が期待できますよね。
今回の記事では、実際に現在車中泊している車に走行充電システムを取り付けたので、素人でもできる走行充電システムについて簡単にわかりやすく紹介いたします。
走行充電システムとは?
走行充電システム(サブバッテリーシステム)とは、その名の通りに車のエンジンの始動やライトなどに使われる備え付けの「メインバッテリー」とは別の「サブバッテリー」を積み込むんで繋いだシステムのことです。こうすることで、エンジンをきった状態でもサブバッテリーから電気を使用することができるようになります。キャンピングカーでも使用されています。
車のメインバッテリーに直接電気を使ってしまうとメインバッテリーが上がってしまってエンジンがかからなくなってしまう可能性があるので別のサブバッテリーを積むことが大事になってきます。
メインバッテリーは、エンジンを始動させる役割があるためエンジンをかけようとする時、瞬間的に大きな電力を供給します。そのため、メインバッテリーは、一度空になるまで使ってしまうと劣化してしまい新しいバッテリーに変えなくてはなりません。
しかし、サブバッテリーにはディープサイクルバッテリーというタイプのバッテリーがよく使います。こちらのタイプのバッテリーは、空になるまで使ってもまた充電すれば問題なく使用し続けることができるのでエンジンをきった時の電源として使用することができます。
走行充電システムの取り付け方
走行充電システムの取り付け方は意外と簡単です。難しく考える必要はありません。ただ、車のメインバッテリーと積むサブバッテリーの間に「走行充電器(アイソレーター)」というアイテムを取り付けて繋げるだけなんです。簡単なイメージ図は下のようになります。
走行充電器(アイソレーター)は、メインバッテリーの残量(電圧)に応じてサブバッテリーへの充電を制御してくれる役割を補ってくれます。言い換えれば、メインバッテリーの残量に余裕がある時以外は、サブバッテリーを充電しないように制御してくれるのでメインバッテリーとサブバッテリーを繋いでいてもメインバッテリーが上がることがなくなります。
たったこれだけなんです。こう考えてみるとすごく簡単ですよね。
走行充電器を繋ぐときの注意点
メインバッテリーとサブバッテリーを繋ぐのはとても簡単なのですが、走行充電システムを取り付ける時に注意するべきポイントが5つだけあります。
①サブバッテリーの電圧と車の電圧を合わせる
車のメインバッテリーの電圧は、基本的に12Vなのですが、トラックなどの大型車や車種によって24Vの場合もあります。私の車の場合は、24Vだったので12Vのサブバッテリーを2つ用意して直列に繋ぎました。
ここでの、ポイントはできるだけ直列に繋ぐことです。仕方ない時は、並列でも問題ないです。
②使用する電力にあった配線を選ぶ
配線の太さ〔sq〕によって流すことができる電流量〔A〕の大きさが定められています。なので、自身が使用したい電化製品の電流を把握してから選ぶことが大切です。下図では、例を上げています。
配線の太さが細くすぎると火災の元になってしまうので要注意です。大体、車のサブバッテリーの接続には、8〜14sqが勧められています。なので、使う電力なんてわからない場合はこちらを参考にしましょう。
③接続するときの配線の長さ
メインバッテリーから走行充電器、走行充電器からサブバッテリーまで接続するさいに、配線が長すぎると電力のロスになってしまいます。
なので、メインバッテリーから走行充電器までの距離は5m以内、走行充電器からサブバッテリーまでの距離を0.5m以内にするのがベストだと言われています。
④配線にヒューズかブレーカーをつける
ヒューズをつけることで、もし大きな電流が流れてもヒューズが切れてヒューズを交換するだけで済みます。ブレーカーの場合は、大きな電流が流れたらブレーカーが落ちるのでブレーカーをあげるだけで済みます。
ヒューズかプレーカーを付けないと火災の原因になってしまうこともなるので配線には必ずヒューズかプレーカーをつけるようにすることがとても重要です。
⑤電気の基本(重要)
バッテリーに配線を繋いだり、外すときに注意すべき大事な点です。
バッテリーに配線を繋ぐときは、プラス(赤)からつけ、配線を外す時はマイナス(黒)からとります。
この順番がとても大切ですので、覚えておきましょう。とりあえず、このポイントを抑えておけば大丈夫です。
サブバッテリーから電源をとる方法
サブバッテリーから電源をとる方法として主に使われるのはインバーターなのですが、今回は金銭的問題からインバーターではなく「シガーソケットチャージャー」と「コンバーター」をつなげてみました。というのも、コンセントにつなげて使用する電化製品があまりなく、ポータブル電源からのAC電源だけで十分だと判断したからです。
シガーソケットチャージャーからは、ポータブル電源とUSB充電を行うことができます。
24Vの電圧を12Vに変換してくれるコンバーター(降圧機)には、照明・ウォーターポンプ・FFヒーターを直接配線で繋いで電源を使えるようにしました。
車中泊をするときのために電源を取りたいが、インバーターが高すぎて手が出せないという方には、こちらの2つがとてもおすすめです。2つともアマゾンで2000円〜4000円ほどの値段で購入することができます。
さいごに
いかがでしたでしょうか?
走行充電システムを取り付ければ、キャンプや車中泊で快適に安心して電力を使用することができます。そして、走行充電システムは、車のメインバッテリーと別で積むサブバッテリーの間に走行充電器を取り付けて繋ぐだけととても簡単です。
素人でも上記の5つのポイントを抑えておけばとりあえずは、走行充電システムの取り付けで失敗することはありませんので、是非車のDIYにも挑戦してみて下さい。