DIYで木材を探していると目につく野地板。これってDIYでも使えるのか、どんな用途に活用できるのか、気になりますよね。
筆者もDIYで野地板を使っています。荒くれ者ですが、手間をかければ生まれ変わります。
ということで、こちらのページでは筆者の体験も含めつつ、野地板のDIYでの活用方法などについてご紹介します。
安い野地板でDIY
ホームセンターで激安で売っている野地板、安いから気になるけど、触っただけでトゲが刺さりそうだし、実際モノになるのかといった不安もあるのではないでしょうか。
安い野地板も、扱い方がわかればDIYで活用することができます。
とにかく安いのが嬉しいですよね。
ただし、安いのは切りっぱなしだから。その分買ったあとの手間がかかるのは覚悟しておきましょう。
野地板とは
そもそも野地板って何に使うものなのか。
野地板というのは、屋根の材料となる瓦などを支えるために屋根の土台部分に張る板のこと。
つまり、屋根の瓦などの下になる部分に張るものなので、通常は見えません。
ですから、そもそも美しさを求めるものではないんですね。
木材をスライスしたままで束になって売られているのはこういった用途のものだからなんです。
野地板の価格
野地板の価格というと、10枚組で1,000円前後といったところですね。
幅や長さにもよりますが、例えば筆者の近所のホームセンターでは、杉の野地板が
- 12mm厚☓幅90mm☓長さ1820mm ⇒ 10枚1束で970円(税別)
- 12mm厚☓幅150mm☓長さ1820mm ⇒ 5枚1束で998円(税別)
といった価格で入手できました。
幅90mmの材料なら1枚100円ほどで購入できるのでこれを活用できればリーズナブルにDIYが楽しめますね。
野地板DIYでかかる手間
切りっぱなしの野生児のような野地板を美しい見た目にするには、それ相応の手間がかかります。
- 反り対策
- やすりがけ
- 塗装
といったところでしょうか。では、それぞれの手間がどういったものか、詳しく見ていきましょう。
野地板は反り対策が必須
野地板というのは、加工もされていませんし、乾燥もさせていないため、購入時には湿気をたっぷり吸ってしっとりしていることもあります。
木材は湿気があったり、乾燥したりすることで伸び縮みして反りが生じます。
乾燥させて販売されている木材より、かなり反りやすいのです。
例えば、立て掛けて放置したり、そのまま床に置いておくと簡単に反ってしまいます。
一番上の板が反っているのがわかるでしょうか。
そのため、乾かすのであれば束ねたテープを外さずにそのまま乾燥させるか、束を外したら重しをするなどの工夫が必要になってきます。
束ねたままであればかなりギッチリと押さえられているので反りにくいのですが、湿気がこもって中の方にカビが生えてしまうというリスクもあります。あとでやすりがけをするといっても、カビがシミになる可能性もあり、そこから他に増殖する可能性もあるので注意したいところですね。
乾燥に時間がかかるときは、束を外して、重しを乗せてたまに上下や裏表を入れ替えて乾燥させるのがおすすめです。筆者の場合は、野地板の上にすのこを乗せ、その上に重い角材を乗せておきました。
反ってしまった場合でも、上から重しを乗せることで反りを直すことも可能です。板の中央が沿ってくるので、その沿った山部分に重しを乗せるようにしましょう。
乾燥するときに反るのでこのように木材を置くスペースも必要になります。
野地板はやすりがけの手間がかかる
まずはトゲトゲの表面を削る必要があります。
DIYで手軽にできるのはサンダーでの処理ですね。
筆者は野地板を加工するために電動サンダーを購入しました。
やすりがけって手でやると大変です。
それも何枚もの野地板のやすりがけとなったら電動に頼る他ありません。
ということで購入したのは電動のランダムサンダーです。
ホームセンターで相談したら、野地板のやすりがけをメインにするなら、ランダムサンダーかベルトサンダーがおすすめとのことでした。
野地板は、木をカットしてそのままの状態なので、表面がかなり荒々しい状態です。それを整えるためには、強力なパワーでやすりがけをする必要があるわけですね。
やすりは番手の数字が小さい方が粗く、野地板の場合で60番、80番あたりからスタートしていくのがおすすめです。
筆者は80番⇒120番⇒塗装後に240番といった手順でやすりがけをしました。この手順を踏むことで、ガサガサの表面が手触りも見た目も美しく整っていきます。
ランダムサンダーは、丸い面が回転してやすりがけしてくれるので、野地板のやすりがけにもぴったりです。ただし、丸くやするので、仕上げ磨きには不向きであるといったこともホームセンターでアドバイスをもらいました。
そういったことを踏まえてランダムサンダーを選んだのですが、筆者は仕上げでもなんでもランダムサンダーでやすりがけをしていて、特に問題はありません。パワフルで頼りになるアイテムです。
さて、野地板をランダムサンダーでやすりがけをすると、こうなります。
この違い、一目瞭然だと思いますがいかがでしょうか。上の野地板がやすりがけしたもの。下は買ってきたままの野地板です。やすりがけした方は荒々しい木肌がきれいに整って木目もきれいに出ていますよね。
やすりにもいろいろあるので、購入を検討する際にはそれぞれの特徴などを知ったうえで選ぶことをおすすめします。
やすりの種類についてこちらの記事でご紹介しています。
野地板の塗装
杉の野地板などであれば、やすりがけをすることで木目もきれいに出るものです。
杉の木目を生かしてそのまま使うという方法もありますが、やはり木肌そのままよりは何かしら塗装をしたほうが素材が長持ちします。
例えば、色のつかないワックスなどを塗装したり、オイルなどで加工してもいいですね。
筆者の場合は、木目が程よく見える程度に薄めた水性塗料で塗装しました。
仕上がりはこんな感じです。ランダム感を出したいので、塗装も薄め、濃いめなど板によって塗り分けしました。
そして、この野地板は板壁に。施工途中の画像ですが、突っ張りパーツを使って柱を作り、この柱に野地板を貼っていきます。
野地板に水性塗料を塗って乾燥させるときにまた板が反るので、ここでも注意が必要です。
塗料が乾いてすぐビス止めなどする場合はいいのですが、しばらく置く場合は反りが出ないように重ねて重しを乗せておきましょう。
野地板は厚みが薄いので反りやすく、板壁などにするときは、この反りが強いと板の割れにも繋がってくるのでできれば反りのない状態を保ちたいところです。
さいごに
野地板を使ったDIY、激安の材料で楽しめるのですが、やすりがけの手間がちょっと大変です。
こういった作業も楽しみながらできれば、その達成感もかなりのもの。
野地板には厚みなどサイズも種類がありますので、お近くのホームセンターなどでチェックしてみてはいかがでしょうか。
少々手間のかかる材料ですが、手を入れるほどに愛着の湧くDIY。あなたのアイデアで安い野地板を素敵なアイテムに変身させてみませんか。
mamamakiと申します。DIYの知識が全くなかったDIY初心者の頃から家のリフォームにチャレンジした経験があります。いまではDIYでデスクや棚、キッチンカウンターなどを作るなど日々ものづくりを楽しんでいます。初心者の頃に体験した失敗談など織り交ぜながら、DIY初心者さんの参考になる役立つ情報をお届けします。