目次
DIYでは木材を使って棚や箱を作るといったことからスタートする方も多いでしょう。
木材を買うためにホームセンターへ行けば、実にたくさんの種類が並んでいます。
木そのものも違いますし、色、厚み、加工の仕方など様々で、価格もいろいろ。
「いざDIYに挑戦!」と思ったのに、どの木材を買うか迷って決められないなんてこともあるのではないでしょうか。
このページでは、DIYでの木材選びでの種類・特徴・安い材料・使いやすい材料などについて、DIY初心者の方にもわかりやすくご紹介します。
DIYで使う木材の種類
DIYで使う木材といっても、その種類はほんとうに多種多様です。
まずDIYで使う木材として知っておきたいのは、
- 無垢材
- 集成材
- 合板
といった種類です。では、それぞれの特徴やメリット、デメリットなどを見ていきましょう。
無垢材の特徴 メリット・デメリット
無垢材というのは、木の丸太から切り出した、そのままの木材のことを言います。無垢のフローリングなども人気ですね。
無垢材は、劣化しても表面を削ることで、再びきれいな木目を楽しむことができるなど、お手入れ次第で長く付き合うことができるものです。
【メリット】
木目が美しく、木そのものの風合いを楽しむことができます。表面を削るなどして再生も可能。
【デメリット】
樹種やサイズにもよりますが大きい無垢の1枚板などは、希少で高価な材料になります。
反り、割れやヒビなどが出やすいです。
集成材の特徴 メリット・デメリット
集成材というのはカットされた木材を接着剤でつなぎ合わせた木材になります。
無垢材であれば、大きな丸太がなければ大きな一枚板が取れません。ですが、集成材であればそういったサイズ感をカバーすることができます。
【メリット】
乾燥させた無垢の木材を集成しているので、無垢材のような反りやすさ、ヒビ、割れなどが抑えられ、個体差やばらつきのない安定感がある。
無垢の木材を使用しているので、木目や木の風合いも楽しめる。
【デメリット】
価格はそれほど安くない。
接着剤を使用している。(接着剤の安全性については後述します)
合板の特徴 メリット・デメリット
合板は、文字通り木材を貼り合わせて作られた板です。
合板と言っても、その種類がまたたくさんあります。
- 合板
- コンパネ
- 構造用合板
といったものがあり、DIYでよく使われるのはベニヤ合板やラワン合板などです。
その他、細かい木材を接着剤で固めたOSB合板や、木材の繊維を接着剤で固めたMDFボードなどもDIYではよく使われます。
【メリット】
合板の一番のメリットは価格が安いことです。
どこでも入手しやすくDIYに取り入れやすいのもいいですね。
軽量化にも活用できます。
【デメリット】
接着剤を多く使用している。
無垢材や集成材のような表面の美しさに欠ける
木の層になっているため、小口からのビス止めなどに弱い
合板は木材を貼り合わせているため、切断面が木の層になっていて見栄えの点でマイナスになります。無垢材や集成材と比較すると、木の風合いといった点でかなり質感が劣りますが、OSB合板のような荒々しい素材感を生かしておしゃれに仕上げるDIYも人気があります。
集成材や合板の接着剤について
ここで接着剤について簡単にご紹介します。
接着剤にも種類があり、ホルムアルデヒドなど有害物質を含むものを使用していれば、健康被害が発生する場合もあります。無垢材と比較すると、集成材や合板というのは接着剤を使用している分、安全性が気になるところです。
集成材や合板を選ぶときは、「F★★★★」の表示があるものを選びましょう。
このFと★のマークは、「Fフォースター(エフフォースター)」と言い、ホルムアルデヒド等級の最上位規格を示すマークのことです。★4つが最もホルムアルデヒドの発散量が少ないという印になります。
「F★★★★」の表示があるものなら室内でも比較的安心して使用できます。
ちなみに「F★」のものは、内装での材料としては使用が禁止されています。
特に小さなお子様やペットなどがいる場合は、DIYの木材選びにも気を配りたいですね。
DIYで使う木の種類
無垢材、集成材、合板といった大まかな違いがわかったところで、次に樹種について見ていきましょう。
一般的に流通していて入手しやすいのは
- 杉
- 桐
- ひのき
- パイン材(松)
といったものです。ホームセンターでも気軽に買うことができます。それぞれ無垢材や集成材など加工によって価格も違います。
杉、桐、ひのき、パイン材というのは比較的軽量な木材でDIY向きです。
杉は軽く柔らかで、加工がしやすく女性でも扱いやすい木材。美しい木目も楽しめるだけでなく、安い価格で入手できるのでDIYでもよく使わる材料です。
桐の集成材も杉のようにリーズナブルで軽量、扱いやすい材料で、100均などでも購入できます。
ひのきは高級ですが、一般的によく知られている木材のひとつですよね。香りがよく、リラック効果や防虫効果があり、耐久性にも優れた木材です。
パイン集成材というのがホームセンターでよく販売されています。やや重めです。表面もきれいに整っていてそのままでも見栄えがいいという特徴があります。
この他にもDIYでよく使われる木材としてSPF材(ホワイトウッド)といった無垢材もあります。これは1×4(ワンバイフォー)材、2×4(ツーバイフォー)材など、どこでも入手しやすい材料です。
この中で、安い材料で扱いやすいものというと、SPF(ホワイトウッド)材や杉がおすすめです。木質が柔らかく、カットやビス止め、釘打ちなどもスムーズ、軽量なので組み立ても楽に行えます。
ただ、柔らかいだけに、キズが付きやすく、重量感のあるものを乗せるとたわみやすいというデメリットもあります。
硬くて丈夫なオーク材やアカシア材、ケヤキ、ウォルナットといった木材は家具などで人気の材料ですが、DIYで扱うには高級で比較的入手の難しい木材です。木質も硬く加工が難しいので上級者向きの木材と言えるでしょう。
DIYの木材選び 安い材料も上手に使うのがおすすめ
DIYで棚などを作るときに、全て無垢材や集成材を使えば美しいのですが、コストがかかり、材料によっては重さも気になります。もちろん材料によっても異なりますが、木材で作るものというのはなかなかの重量感になります。
そこで、見えない部分は軽量の合板を取り入れ、安く、少しでも軽くして機能性を高めることもできます。
どの材料も厚みがいろいろありますので、あまり重くなりすぎないように、かといって強度が軟弱にならないように、適材適所で組み合わせて上手に使い分けたいところですね。
木材のカットはホームセンターが便利
いい木材を選ぶことができても、カットがうまくいかなければ、せっかくのDIYも台無しです。
のこぎりなどで正確に切る自信がなければ、迷わずホームセンターのカットサービスを利用しましょう。
ホームセンターにより料金が異なりますが、ワンカット数十円で購入した木材をカットしてくれるサービスがあります。
事前に作るもののサイズから必要な材料をしっかりと計算、選んだ木材のサイズから計算した寸法で正確に切り出してもらえるように、メモを持参しましょう。カットのオーダーがしっかりしていないと、カットミスが発生するなど、これも失敗の要因となってしまいます。
木材のサイズや厚みも様々なので、作るものを考えたらまずはどういった木材を入手できるのか確認し、そこから計算していくと間違いありません。
例えばベニヤ合板やラワン合板の大きいものは1820mm×910mmというのが一般的(このサイズをサブロクと呼んだりします)。厚みは5mm、9mm、12mm、15mm、18mm、24mm、30mmなど取り揃えがあります。
木材の厚みもどれを使うかによって全体の寸法が変わってくるので、慣れないうちは、
- ざっくりと作りたいものの寸法を決める
- 材料を検討
- 材料の厚みなどを考慮して最終的な寸法を決める
といった手順で進めていくことをおすすめします。
さいごに
DIYでいろいろな木材に触れるようになると、それぞれの木の特徴というのが少しずつわかってきます。
筆者は杉の木材を好んで使用することが多いです。
なぜなら安くて軽くて加工がしやすく、木目がキレイだから。厚みのある材料を使うと重厚感も出ます。
木の作品には、何かしらの塗装をすることで木の表面などを守ることができるのですが、杉材は木目を生かすような塗装でより美しく木目を楽しむことができるのも大きな魅力です。
これはあくまでも個人的な好みですが、例えば桐やSPF材も安くて軽量でとても扱いやすいのですが、塗装をしたときの美しさの点で言うと、杉材の木目の方がキレイに感じます。
あなたもDIYでいろいろな木に触れてみてください。木の表面や断面、塗装したときの変化など、きっと新たな発見があるはずです。
renock中の人です。
身になるDIY情報を更新していきます。