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DIYでの棚作り 始める前に知っておきたい5つのこと

DIYで初めて棚を作る前に知っておきたい5つのことをご紹介します。
手探りで棚作りを始める前に、設計で気をつけること、組み方で気をつけることなどなど、DIY初心者さんにもわかりやすく解説します。

DIYで初めての棚作り。チャレンジする前に知っておいたほうがいいことがいくつかあります。
これは、棚の強度など使い勝手にも大きく影響する部分でもあり、知らないで作ると「失敗作」となってしまう可能性も少なくありません。

筆者もこれまで棚やデスク、箱などを作成しながら「さて、ここはどう組めばいいんだろう」なんて戸惑った経験があります。

そこでこちらのページでは、DIYで初めて棚作りをする前に知っておきたい5つのことをご紹介します。

棚作りのサイズ感と強度

棚を作る場合、サイズ感はとても大事ですよね。
自分の欲しい寸法で作ってぴったりと収まると本当に気持ちいいものです。

サイズ感では、板の厚みやキャスターの取り付けなどでも変わってきますよね。ただ、サイズや形だけに着目していると、強度を見逃してしまいがちだったりします。

幅の長い棚を作る場合は、支えがないと棚板が反りやすくなりますので、支えが必要ですし、高さのある棚を作る場合なら、安定感や使いやすい棚の高さなども大事ですよね。

希望の寸法で作成したときに、荷重がどうかかるのか、どういう用途で使うのかといったことも考慮して設計をするのがベストです。

棚作りのサイズ感では

  • 木材の厚みやキャスター・脚などのサイズ
  • 安定性
  • 耐荷重
  • 使いやすい棚の高さ

といったことに配慮しての設計が大事です。

棚の補強などは、あとからでもプラスすることができますが、最初から考えておいたほうがスムーズです。特に幅の長い棚板には注意ですね。長く使うためにも補強はしっかりとしておかないと後悔することになるかもしれません。

棚の組み方

棚を組むときには、荷重方向などを考えることが大切です。

棚を組む方向

本棚で考えてみましょう。
本をたくさん置くとかなりの重量になりますよね。

  • 棚を縦方向のビス止めで作成したもの
  • 棚を横方向のビス止めで作成したもの

このふたつでは強度が全く違ってきます。

こちらの箱を棚として見てみて下さい。

天板と底板が縦方向の板を挟むようにして取り付けられています。
この方向で本を置くと、縦方向に荷重がかかるので、底板の強度がちょっと心配になりませんか。持ち上げたときに底が抜けてしまいそうですよね。

次に向きを変えてみましょう。

今度は、棚板を両サイドから挟み込むような形になります。
縦方向にかかる荷重を横からのビス止めで支えています。これなら持ち上げたときに底板がすっぽり抜けてしまうなんていうことにはならなそうですね。

このように、棚の組み方というのは物をどう置くか、どう使うかによって変わってきます。
こちらの例でご紹介したもののように、棚が複数あれば、それぞれを縦方向と横方向でビス止めをしていくので強度も強くなります。各方向から強度があったほうが、より強くなるんですね。

ですが、棚が少ない場合で、縦横どちらか一方向からだけのビス止めだと、縦方向か横方向、いずれかの強度が極端に弱くなってしまいます。

こうしたことを踏まえて組み方を考えたいところです。

ついでに棚板を取り付けるときには水平の確認も忘れずにしておきましょう。これも強度に関係してきます。

棚に脚を付けるかつけないか

棚というのは、底板がベタッと床にそのまま置くような形で作ることがあります。
ですが、DIYで作成するときは、木材の反りなどの心配もあるので、できれば底面がベタ置きにならないようにするのが理想的です。

この箱であれば、いずれかの面を底面として、ダイレクトに床に置くのがベタ置きですね。

ベタ置きの状態で、底板が反ってくれば、棚全体にダイレクトに影響してグラグラしてしまいます。

これを避けるためには、両サイドの板を少し長くして脚のようにするか、脚のパーツを取り付けるといった方法があります。

こちらはカラーボックスに脚を取り付けたものです。この脚は、ホームセンターなどでも簡単に入手でき、別売りのアジャスターを取り付けて高さ調節をすることも可能です。
通気性を確保する意味でも、脚やキャスターを取り付けておくと安心ですし、もしもぐらつきが出たときの調節もしやすいのです。ついでに言うと、お掃除もしやすいです。

設計の際には是非脚を付けることも検討してみて下さい。

棚作りと金具

棚組みでは、木の小口(木の切断面)にビスを打つこともあります。ですが、合板や薄い板などでは、小口へのビス止めが難しいこともあります。

そうしたときに頼りになるのが棚受け金具です。
棚受け金具などを使うことで、小口へのビス止めを避け、しっかりとした強度を保つことができます。

金具にも様々な種類・価格のものがあるので、強度や見た目、厚みなどを考慮しながら選ぶといいでしょう。

金具の厚みは場合によっては棚作りの邪魔になることもあるので、注意して選びましょう。

棚作りでビスや金具が見えないように接合する方法

おしゃれな棚を作りたいときは、ビスや金具などにも気を遣いますよね。
黒ビスやアイアン金具などをあえて見せるおしゃれな棚もありますが、金具類が見えずに木材だけの質感で仕上げたい場合もあるでしょう。

棚造りでビスや金具を見えないように組み立てをするには、

  • 隠し釘
  • 波釘
  • ダボ埋め
  • ダボ継ぎ
  • フィニッシュネイル
  • ビスケットジョイント
  • ほぞ組などの継手

といった方法があります。

【隠し釘・波釘】

隠し釘や波釘は、目立たないように打てる釘です。釘さえ準備すれば、DIY初心者さんでも扱いやすいものです。ただし、隠し釘は打ち込んだあとに釘の頭部分を落としてしまいますから、強度的にはちょっと頼りないものがあり、ボンドなどと併用するのがおすすめです。隠し釘は仮止め的なものと思っていた方がいいですね。

【ダボ継ぎ・ダボ埋め】

これがダボ継ぎです。接合部分にそれぞれドリルで穴を開け、ダボを埋めてボンドなどで接着します。強度もあり、ビスなどを使わずに組み立てができます。

ダボ埋めというのは、ドリルで穴を開け、ネジを少し深めに打ち、その上からダボを埋めてネジの頭の部分を隠す方法です。

ダボ継ぎやダボ埋めは、やり方を覚えれば思ったより簡単ですが、板の厚みがある程度ないと難しく、ドリルやダボ、ダボマーカーなどの道具も必要になります。

この方法を覚えると、DIYのものづくりもワンランク上の仕上がりになります。

【フィニッシュネイル】

フィニッシュネイルというのは、コンプレッサーを使うエア工具で、プロが工事現場でよく使っているものです。
隠し釘などのように、小さな穴で目立ちません。
コンプレッサーを使わないものもありますが、かなり高価なのでDIY初心者にはちょっと縁のない道具かもしれません。

【ビスケットジョイント】

ビスケットジョイントというのは、専用工具で板の小口に溝を入れ、専用のビスケットというパーツを溝に挿し込んでボンドで接続する方法です。ここで使うビスケットというのは、ギュッと圧縮された木材のこと。

ビスケットがボンドの水分を吸って溝で膨らみ、しっかりとした強度を保つことができるのです。
専用工具が高価なもので、初心者には手の出しにくい方法となりますが、あればとても便利な工具です。

【ほぞ組などの継手】

昔ながらの大工さんの技法ですね。接合部分に様々な溝を彫って仕上げます。
正確な技術が必要で、素人にはかなり障壁の高い方法ですね。
精密にカットできる工具が揃っていれば、一度はチャレンジしてみたいものですが。
ほぞ組やあられ組みなど、動画で紹介されている方もいるので見てみると楽しいですよ。

柱を突っ張って作る壁面収納

壁面に棚を作りたいというとき、賃貸なら壁に取り付けできませんし、賃貸でなくても壁に直接ビス止めするのはちょっと勇気が必要ですよね。

そこで活用したいのが、柱を突っ張るためのパーツです。これを知っておくと、簡単に壁面収納が作れます。

こちらはラブリコという市販のパーツです。ホームセンターなどでも販売されています。

ラブリコは2×4材専用、床と天井などに突っ張らせることができるものですね。これはネジとパッドもセットになっています。

木材よりパーツのほうが高かったりしますが、これがあれば、DIY初心者でもサクッと壁面収納を作ることができます。奥行きのある棚にはそれなりの柱の本数が必要です。

これを知っていると、床と地面に限らず、キッチンカウンターや窓枠やなどにも活用できるので、DIYもかなり幅が広がります。

大事なのは、準備する柱の長さと向きくらいでしょうか。

柱の長さは、使用するパーツによって指定がありますので、その通りにホームセンターでカットしてもらえば準備はOKです。

柱を突っ張る向きは、使い方によって角度を変えるだけ。

棚を取り付けて使うときは、以下のように狭い面を壁に沿わせるようにすると棚を支える力も強くなります。

あまり荷重がかからないような使い方なら、以下のように広い方の側面を壁に沿わせて設置しても大丈夫です。

この有孔ボードを貼っているアジャスターは実は自作したものです。

ラブリコやディアウォールといった柱を突っ張るためのアジャスターパーツというのは、お値段がややお高めなんですよね。

これは、2×4をカットした端材をアジャスターとして利用しています。

ドリルなどがあれば、このように自作でアジャスターを作ることも可能なんです。私も動画などでいろいろ方法を調べ、自作アジャスターを作りましたが、低コストでしっかりしたものが作れます。

柱をしっかりと突っ張ることができれば、あとはその柱に棚受けを設置、棚板を取り付けていくだけですので簡単です。

ただし、パーツごとに耐荷重というのがあるので、強度には注意しましょう。
棚が倒れてきたら思わぬ事故にもつながります。DIYで設置するものはしっかりとした管理やメンテナンスも必要です。

さいごに

DIYでの棚作りで、作り始める前に知っておきたいことを5つまとめてみました。実際にものづくりをして初めて分かることってたくさんあります。

しっかりとした、丈夫で長持ちするものづくりで、DIYを楽しみたいですね。

あなたのものづくりの参考になれば幸いです。

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