目次
木材はその質感、木目などにぬくもりを感じるものですが、長く大切に使うためには、塗装が必要です。特に防水を考えるとき、どういった塗料を使えばいいか迷うところではないでしょうか。
このページでは、木材の防水を考えた場合の塗料のタイプの2種類
「浸透タイプ」と「造膜タイプ」の塗料の違いについてご紹介します。
木材の防水塗料 DIYでのおすすめ
木材の防水を主な目的として塗装するときは、塗料選びが大事です。
木材は、水や湿気に弱く、反り、カビ、腐食等の原因となります。
それを防ぐために、屋外に置いたり、水がかかりやすい場所に置いたりする場合には、特に耐水性のある塗料を選ぶ必要があるのです。
屋外の防水塗装の場合
ウッドデッキなど屋外のものを塗装するときは、屋外用の塗料を選ぶと間違いありません。
油性と水性があり、油性の方がより耐久性があると言われていますが、ニオイもきついです。水性でも屋外用を使用すれば、ニオイも少なく、乾けばしっかりと素材を保護してくれます。
DIYでは、水性のほうが使い勝手がよくおすすめです。
屋内の防水塗装の場合
屋外用の塗料は防水性、防腐効果などもありますが、防腐・防虫・防カビ剤なども配合していて屋内で使えないものもあります。
屋内で水や湿気の多い場所で使う場合はそういった点に注意して選びましょう。
屋内では、雨のように水を浴びることもないですが、例えばコップを置いたときに輪染みができます。無垢の木のままでは、そのままシミになって残ったりします。これでは水拭きにも気を遣ってしまいますね。
せっかくDIYで作ったものがシミだらけになってはガッカリですよね。
いい木材を使えば、その風合いも生かしたいですよね。
コーティングはしたいけど、ペンキをベタッと塗るのはもったいないです。
でもやっぱり日常生活で発生する水分の浸透などは防ぎたい。そんなときは、木材の表面にコーティングするだけでも効果があります。
表面に膜が張るような塗料を選び、木目を生かして塗装をすればいいのです。
定期的なお手入れも必要ですが、木材は手入れをしながら使い込むことで本当のエイジングを楽しむことができるんです。
筆者は、DIYで作ったテーブル天板には
- 亜麻仁オイル
- みつろうクリーム
- オールドウッドワックス
などで塗装して、たまにメンテナンスをしています。メンテナンスと言っても、キレイにして、上からまた同じように塗るだけです。
こちらのデスクには食用の亜麻仁オイルを塗りました。ほどよいツヤ感が出ているのがおわかり頂けるでしょうか。
亜麻仁オイルは「乾性油」に分類されるもので、防水塗料として使用できます。乾性油には、他にえごま油やくるみ油があります。乾性油以外の油、例えばオリーブオイルなどを塗ってしまうと乾きませんのでご注意を。
ただ、亜麻仁オイルは表面のコーティング力はほとんどありません。こまめなメンテナンスで変わってくるのかも知れませんが、後にみつろうクリームで上塗りしました。
左側の白っぽい部分が亜麻仁オイルで塗装して数ヶ月経過した部分、右側がみつろうクリームを塗ったところです。みつろうクリームはこのようにサッと手軽に塗って簡単にメンテナンスができます。
みつろうやワックスというのは、木の表面を保護し、ちょっとの水ならサッと弾いてくれます。
オールドウッドワックスは水に弱いとされていますが、メンテナンスも塗るだけでとても手軽にできるのがメリットです。
キッチンまわりで水はねなどが気になる部分でも木目感を消したくなかったので、水性ニスを塗りしました。
筆者はニスのテカテカした感じが好みではないので、こちらのツヤ消しニスを好んで使っています。ツヤ消しニスであれば、木材にもナチュラルに馴染みます。
耐水性のない塗料でも、仕上げに透明のニスを塗ることで防水することができますし、お好みの色のニスがあれば、それを使用してもいいですね。
ニスにも油性と水性があり、水性ならニオイもあまりしないので、屋内でも塗装しやすいです。
ただし、ニスは乾きやすいので、何かに付着すると取れにくいので、養生はしっかりすることをおすすめします。
木材も防水塗装でしっかり守られていると、安心して使用することができます。
木材の塗料 浸透タイプと造膜タイプ 防水効果が高いのは?
DIYでよく使用する塗料の中には油性・水性とはまた別に、
- 浸透タイプ
- 造膜タイプ
の2種類があります。
いずれも文字通り、木材に浸透して着色するタイプと、膜を作って着色するタイプです。
DIYで人気の高いワトコオイル、ステインは浸透タイプです。
同じく人気の高いブライワックスや、筆者が愛用しているオールドウッドワックスなどは造膜タイプです。
浸透タイプの塗料
浸透タイプの塗料は、木材に塗膜を作らずに、浸透して着色します。浸透タイプの塗料には、木を保護する効果はほとんどなく、防水効果もありません。
ですが、木の素材感を生かしながら風合いを出すことができます。
樹種によっては、塗料が浸透しづらいものもあり、仕上がりも大きく変わることがあります。
ワトコオイルや、ステイン、木材保護塗料といったものがあります。
全体に塗装したら余分な塗料を拭き取って仕上げます。
筆者はパソコンデスクの天板をDIYしたときに木の風合いを生かしたくてワトコオイルで塗装しました。これは杉の無垢材をワトコオイルのダークウォルナットというカラーで塗装したものです。
塗装後の素材感としては、無垢の木とほとんど変わらず、風合いを保てるのですが、キズや汚れ、水分から守るような効果はほとんどなく、こまめなメンテナンスが必要です。
ですが、ワトコオイルの注意書きには
●火気のあるところでは使用しないで下さい。
(危険物第四類 第二石油類危険等級IIIに該当します)
●取り扱い作業中には局所排気装置を設けてください。
●塗装中、乾燥中は換気をよくし、蒸気を吸い込まないでください。
といった記載があるほどに、強いニオイを発しますし、塗装後しばらくは風通しの良い人のいないところに置かないとならないので、現実的に難しいです。
ということで、防水など木材表面を保護したいのであれば、さらに上塗りをする必要があります。
造膜タイプの塗料
造膜タイプの塗料は、木材の表面に膜を作る塗料です。
塗膜ができるので、木材表面を守り保護してくれます。ものによりますが、防水効果も期待できます。
一般的なペンキは造膜タイプです。ミルクペイントも造膜タイプです。
その他、漆や蜜蝋、ワックスなども造膜タイプに分類されます。
膜を作るため、ムラにならないよう、木目に沿って手早く塗るのがうまく塗装するポイントになります。
浸透タイプでは木材に浸透する量が限られており、重ね塗りはあまり意味がありませんが、造膜タイプでは、薄く重ねることで防水性や耐久性をアップさせることができます。
重ね塗りをするときは、薄くムラなく2~3回塗ると仕上がりもキレイです。
さいごに
DIYでの塗料選びはとても難しく感じますが、
- 屋内用・屋外用
- 油性・水性
- 浸透タイプ・造膜タイプ
といった種類を知るだけでも選びやすくなります。
まずはワックスや水性塗料などからトライしてみて、あなたの使いやすい塗料を見つけてみましょう。
renock運営会社。
気になるDIY情報をお届けします。