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DIYで木材を塗装するとき、塗料選びに困りませんか。
筆者はホームセンターなどで店頭に並ぶ塗料の種類が多すぎて、いったいどれを選べばいいのか、どう違うのか、簡単に塗れるのはどれなのか、全くわからずに右往左往してしまった経験があります。
塗料選びで作品の仕上がりや印象は大きく変わります。
塗料次第では、全く別の素材であるかのように仕立てることも可能です。
こちらのページでは、DIYで使用する塗料の種類、DIYでおすすめの塗料、油性と水性の違いやメリット・デメリットについて、DIY初心者の方にもわかりやすくご紹介します。
DIY 木材塗料の種類

木材を塗装する場合、まずは屋内用か屋外用かの大きな違いがあります。
屋外のフェンスなどを塗装する塗料と、室内の壁や棚などを塗装する塗料では異なります。
何が違うかというと、例えば、DIYでウッドデッキなどを屋外で塗装する場合には、
- 防水
- 撥水
- 防カビ
- 防腐
- 防虫
- 防藻
- 耐UV
といった効果のある塗料を選ぶ必要があります。
例えばこちらのガーデン用などと表示のあるものが該当します。

こうした効果のある塗料には、当然ながら防腐剤、防カビ剤、防虫剤といった成分が配合されているため、屋内での使用を避けるように表示されていることもあるので、注意書きをよく確認しましょう。

屋内用の塗料の場合は、主に木の表面や素材を保護したり、防水などを目的とした塗料がメインとなり、防腐材や防カビ剤、防虫剤といった効果はありませんが、その分安心して使用できます。
塗料にはニオイのキツイものもありますので、選ぶ際はどこで作業するのか、小さなお子様やペットなどへの影響なども配慮して選ぶことをおすすめします。
木材塗料 DIYでのおすすめ3選

木材塗料といっても、多種多様な塗料があります。
DIYでよく利用されるのは、ワックス系、オイルステイン系といったラインでしょうか。ワックスは表面に膜を作り、ステインというのは木材に染み込んで着色します。
好みでも大きく分かれる塗料ですが、
- ブライワックス
- ワトコオイル
- ミルクペイント
などは人気が高く使用している方も多いですね。
ブライワックスは屋内用、ワトコオイルやミルクペイントは屋内用と屋外用があります。
それぞれ種類が異なりますが、いずれも初心者でも比較的扱いやすく、おすすめの塗料です。
個人的には、プライワックスやワトコオイルの色や使い勝手はおすすめなのですが、臭いがキツイです。ワトコオイルで塗装したあとは数日間換気が必要で、頭痛がするようなニオイがします。それでも人気が高いのはやはりその色味や仕上がりの質感なのでしょう。
筆者がいくつかの塗料を試してみてその中でも個人的におすすめな塗料は、
- オールドウッドワックス
- みつろうクリーム
- ターナーのミルクペイント
の3つ、いずれも屋内用です。これは「また使いたい」と思ったおすすめ塗料です。
オールドウッドワックス

名前の通り、古材感のような深みのある質感を出すことができる、みつろうを主原料としたワックスです。
ウォルナットという焦げ茶系の色を愛用しているのですが、深みがある古材風に仕上がり、ちょっと高級感も出ます。
磨きながら塗り重ねると、ツヤも出て美しい木目も楽しめます。保護しながら古材風のカラーも楽しめる便利なワックスです。カラーバリエーションは全10色。
【オールドウッドワックスのおすすめポイント】
- 塗りやすい
- 乾きが比較的早い
- 木目が美しくナチュラルに塗装できる
- 木材の保護
- 若干の防水効果
- ニオイがあまり気にならない
オールドウッドワックスは、比較的乾きが早いのですが、塗装後に強くこすると色移りすることがあります。塗装後はしっかりと拭き上げ、翌日にも再度拭き上げをして、馴染ませます。環境にもよりますが、一週間ほどすると色移りもしにくくなります。
みつろうクリーム

みつろうは、ウィキペディアによると
「ミツバチ(働きバチ)の巣を構成する蝋を精製したもの」
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%9C%9C%E8%9D%8B
とあります。
天然成分を原料としたもので、家具などの保護コーティング材としてもよく使われます。
防水してくれるので、テーブルなどにもおすすめです。木材に潤いを与えながらコーティングして、ツヤ感をプラスしてくれます。安心な材料なので気づいた時にサッと塗れるのが大きなメリットです。
【みつろうクリームのおすすめポイント】
- 安心の天然成分で木製の食器などにも使える
- 木目を生かしてツヤが出る
- 防水になる
- 木材の保護になる
- ニオイがほとんどしない
みつろうは色移りはありませんが、オイルも配合されているので、オイル感を拭うために拭き上げを行い、しっかり馴染むまで1~2日かかります。
ターナー ミルクペイント

天然由来の環境にも優しい塗料です。水性なので扱いやすいです。
個人的にはあまり木目を隠すような塗料が好みではありませんが、水で薄めて塗装すると、木目もいい感じに映えて雰囲気が出ます。
デコボコベースやザラザラベースなどもあり、塗り壁風の塗装や、コンクリート調の塗装なんかもできます。例えば合板など素材を隠したい場合に便利な塗料です。
【ターナー ミルクペイントのおすすめポイント】
- 天然由来で安心の塗料
- マットな質感
- 塗りやすいテクスチャ
- ニオイがほとんどしない
- 古材風塗装やアイアンペイントなど種類が豊富
ミルクペイントは普通の塗料もあるのですが、デコボコベースやザラザラベースの他にもアンティークメディウムやクラッキングメディウムなど、素材感を変えることのできる塗料も充実しています。
個人差はあるかもしれませんが、いずれも屋内で塗装しても、それほどのニオイはせず、使いやすくおすすめの塗料です。
塗料の油性と水性 どう違う

冒頭で塗料には屋外用と屋内用があるとご紹介しましたが、それは用途の違いですね。
塗料には油性と水性といった溶剤の違いによる種類もあります。
今回ご紹介したおすすめ塗料の中では、ミルクペイントが水性塗料にあたります。昔からある、塗装しているときに強いニオイがするのは油性塗料ですね。
- 油性の塗料は、有機溶剤
- 水性の塗料は、水分
が、それぞれ揮発、蒸発して素材に定着します。
- 油性の塗料はうすめ液で、
- 水性の塗料は水で、
それぞれ薄めることができます。
水性というと水がかかると流れてしまいそうな印象を受けますが、水分が蒸発してしっかり乾けば、油性と同じように定着、しっかりと素材を保護してくれます。
油性塗料のメリット
- 耐久性が高い
- 高密着
- 塗膜が美しい
油性塗料のデメリット
- ニオイがきつい
- 刷毛の洗浄に薄め液が必要
- 薄めるのに薄め液が必要
- 有機溶剤の人体への影響
水性塗料のメリット
- 安全性が高い
- ニオイがほとんどない
- 刷毛を洗って再利用可能
- 水で薄めることができる
水性塗料のデメリット
- 油性塗料と比較すると耐久性が弱い
- ツヤ感が出にくい
- 塗面がザラザラしやすい
DIY 初めての塗料選びは水性がおすすめ
塗料は油性の仕上がりがキレイと言われていますが、最近では水性塗料も機能が向上しているとのこと。
なんといってもニオイや安全性、うすめ液が不要、刷毛なども水で洗って再利用しやすいことなどから、最初の塗料としては水性塗料がおすすめです。
塗料の重ね塗りと注意点

塗装は薄く塗るとうまく塗装できます。厚く塗ってしまうと、表面だけ乾いて中が乾かないということになり、失敗の原因にもなります。
1回塗りではムラが目立ちやすく、塗膜も弱め。2度塗り、3度塗りすれば、よりきれいに塗ることができ、耐久性も増します。
重ね塗りをする場合の注意点としては、先に塗った塗料が完全に乾いてから塗ることです。
乾燥に必要な時間は塗料に記載されています。
しっかり乾いてから次の塗装をすると、ムラを隠しながら、均一に塗膜を作ることができます。1回目が十分に乾かないうちに2回目を塗りたくなりますが、中途半端に乾いた上から塗装すると、大きなムラなどの原因にもなりますので、ここはじっくりと時間を置いて完全に乾かしましょう。
さいごに
こちらでは塗料選びでの、屋内・屋外用や水性・油性といった種類についてご紹介しました。
塗料にはこの他にも、浸透タイプと造膜タイプといった種類もあります。今回のおすすめ3つの塗料のうち、オールドウッドワックスとみつろうクリームは造膜タイプの塗料になります。
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mamamakiと申します。DIYの知識が全くなかったDIY初心者の頃から家のリフォームにチャレンジした経験があります。いまではDIYでデスクや棚、キッチンカウンターなどを作るなど日々ものづくりを楽しんでいます。初心者の頃に体験した失敗談など織り交ぜながら、DIY初心者さんの参考になる役立つ情報をお届けします。